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インフラに見る、老後対策

コロナ禍からの解放が進み、人々の動きは目に見えて活気を取り戻しています。

世界の航空大手では来年にも黒字化を見通しており、コロナ以降は次のステージに移りつつあるのかもしれません。


家族連れの方々が笑顔で観光地へ向かう映像は、とても微笑ましいもの。


そんな新しい局面を伝える特集を見ていて、

少し気になったのは、画面に写り込んでいた橋の状態。

昔のような綺麗な状態に何とかできないものなのだろうか・・・。



インフラの老朽化に手が打てていないのは、紛れもなく事実のようです。

例えば、トンネルの約4割はすぐにでも手を付けないと危険な状態にあると言われています。



日本が勢い付く端緒となった初回の東京五輪は遡ること1964年。

世界の人々を迎えるべく、一大イベントを前に各所のインフラが整備されていきました。

あれから60年の時代が経ちますが、インフラの寿命は約50年とされています。


ところが、人手と財政の不足で、全てのインフラを刷新していくのはとても現実的とは言えないようです。

しかも、ここのところの資源の高騰でコストは増すばかり。先延ばしすることで、予想外の負担が上乗せされてしまっています。



お気楽かもしれませんが、私なんかは

「インフラは人の命にも関わること。いずれ更新が来ることがわかっているのだから、こういう時期を見越して色々と対策は打ってあるんだろう」

と思ったりしてしまいます。

ただ、現状はどうもそんな感じでもない様子。



入社早々から定年退職のことを考える新人が稀有なように、

更新の時期はさておいて、あの頃は、目の前の道路やトンネル、橋などを作ることに全力を投下していたのかもしれません。

そのギャップがここにきて露呈しているのでしょうか。


はるかに先のことでも、必ず来ることには、今から対処していく必要性がある。

当たり前のことかもしれませんが、こんなことをこの事例は示唆しているように感じます。


個人のライフプランでも、参考になる部分があるのではないでしょうか。

例えば、30代〜40代のご家族だと、

目の前の教育費や住宅費にどうしても比重を置いてしまいます。

これは致し方ないこと。


ただ、ご自身の老後は必ずやってきます。

特に、現代は「人生100年時代」

今後も医療などの発達により、延長されていくと予想されます。

現在でいう「定年」でやっと、人生の折り返し地点と言える時代になるはずです。


その時、気持ちよく人生の後半戦に臨めるように、

今からでも無理のない範囲で対策をうっていきたいものですね。



ところで、その際の収入の主軸となるのは公的年金になるかと思います。

原則としては、受け取りの開始時期は65歳となるのですが、ここには例外もあります。

65歳よりも早く受け取り始める「繰り上げ」や、逆に遅く受け取り始める「繰り下げ」ができることはご存じでしょうか。


この受け取り開始時期の変化は金額にも影響を及ぼします。

繰り上げの場合、1カ月ごとに0.4%減、つまり1年で4.8%減で減額されてしまいます。

一方、繰り下げの場合、1カ月ごとに0.7%増、つまり1年で8.4%増で増額してもらえます。



2022年度から公的年金の制度内容が変更されており、

その中でも特に大きなポイントは、「繰り下げ」受給開始年齢の延長です。

繰り下げの上限年齢が改正によって、70歳から75歳へと引き上げられました。

ちなみに、繰り上げは60歳まで前倒しできます。

要は年金の受け取り開始は60歳から75歳まで選択できると言えます。



計算式に当てはめてみると、

70歳への繰り下げで42%増、75歳まで伸ばすと84%増にまでなります。


ご注意していただきたいのは、これらの増減を一度決定してしまうと、それは一生涯変わることはないということです。

また、少し厄介なのは、年金には大きく2種類、基礎年金と厚生年金がありますが、繰り下げは老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々にできるが、繰り上げは両者を原則同時にする必要があるということです。

さらに厄介なのは、厚生年金においての繰り下げ。60代前半にもらえる「特別支給の」老齢厚生年金というものがありますが、こちらは繰り下げ対象外となります。



このような年金に加えて、まだまだ現役で働かれていると収入もあるかもしれません。

そして、そこにさらに今から工夫していた資産が上積みされると、人生の後半戦に向かって心強い後押しをもらえそうです。



もちろん、今足元で不可欠な出費も様々あると思います。どのくらいなら、そのような老後に回していいのでしょうか。

それは、まさに人それぞれ。そこを明らかにするのもライフプランのメリットとも言えますので、お近くのFPにご相談下さい。


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