top of page
flim.png

後継者不足が深刻!中小企業における事業承継の必要性とは?

事業承継の背景

日本の人口は2011年に始まり、現在の総人口は1億2449万人(2022年10月)今後も人口減少が見込まれています。年齢別での人口割合は、15歳未満は11.8%、15歳~64歳は59.4%、65歳以上は43.8%。65歳以上の人口の割合が過去最高となり、少子高齢化が進んでおります。(総務省統計局) 日本の中小企業・小規模事業者の経営者の高齢化も進んでおり、経営者年齢のピークはこの20年間で50代から60代~70代へと大きく上昇しています。そのために、後継者の不足状況は深刻であり、近年中小企業の廃業の大きな要因の一つとなっています。これまで社会を支えてきた貴重な雇用や技術が失われていく可能性があります。 中小企業・小規模事業者の高齢化が進むなかで、これからは会社の経営権を後継者に引き継ぐ『事業承継』が重要な経営課題となってきます。

『事業承継』をするにあたっては、「やらなくちゃいけないとは思っているけどなかなかできない」や「日々の業務で忙しいから後回しになっている」、「誰に相談したらいいの?」「どこから手をつけていいの?」といったことで後回しになっていたり、悩んでいたりする経営者も多くいます。



事業承継の対象は「人」、「資産」「知的資産」

事業承継として引き継ぐものには、「人」、「資産」、「知的資産」の三つの要素があります。

まずは、「人」とは、経営にあたる後継者です。中小企業・小規模事業者の中には、後継者が見つからず引き継ぐことができずに、廃業せざるを得ない場合があります。

次に、「資産」とは、自社の株式、資産、資金などです。自社株の取得にともなう相続税や贈与税の負担、事業承継後の資金繰りなども含まれます。最後に「知的資産」とは、目に見えない(形がない)資産です。経営理念、人脈や顧客との信頼関係、チームワークや組織力、ブランドや人材力などがあたります。中小企業・小規模事業者の場合は目に見える資産よりも目に見えない知的資産が、利益の源泉であり成長の原動力である場合が多いです。そのために、知的資産をどう引き継ぐかが、事業承継のポイントになります。



事業承継に向けた準備の必要性の認識

事業承継のスタートは、経営者の意識改革です。経営者は活力ありふれた人が多いので、何歳になってもまだまだ現役、いつまでも働けると思っている人が多いです。しかし、後継者の育成には、5年~10年の時間がかかるとも言われています。「60歳を過ぎたら事業承継の準備をはじめましょう」と言っても、経営者に事業承継をすすめてくれる人は、ほとんどいません。従業員、取引先も、身内でさえ、経営者に向かって「事業承継についてはどのように考えているの」と口にするのには抵抗があります。だからこし、日々の忙しいなかで、中小企業・小希望事業者の経営者自身が立ち止まって、事業承継について考えるしかありません。早めに、顧問税理士などの専門家、商工会議所や商工会、取引している銀行や信用金庫などの金融機関に、経営者の方から事業承継について相談してみることをおすすめします。商工会議所や商工会などの支援機関の「事業承継セミナー」などに参加してみることも良い方法です。まずは経営者の意識を変えて、その必要性を理解することから、事業承継はスタートします。



経営状況・課題を「見える化」

事業承継の必要性を理解したら、自社の形成状況や課題を「見える化」していくことが大切になります。事業承継した後も、会社が持続的に成長していけるのか、利益が確保できるビジネスの仕組みはできているのか、自社の商品やサービスに十分な競争力があるのかを総点検します。経営状況を把握するツールとしては、中小会計要領・ローカルベンチマーク・知的資産経営報告書等があります。これらを活用しながら、経営状況(事業・財務・資産)の「見える化」を行い、課題の解決の方向を明確にします。

事業承継にあたっては、中小企業にとって重要な経営資源であり、利益の源泉・成長の原動力である「知的資産」の見える化を忘れてはいけません。経営者の想いや経営理念などの目に見えない資産を後継者に伝えるために活用したいのが、「知的資産経営報告書」です。

知的資産報告書の作成にあたっては、経営者が過去から現在までを振り返りながら、経営理念や信条、こだわり、人材力、技術力、ブランド力、ネットワーク力などについて、まとめていきます。これは、事業承継にとどまらず、知的資産を活かした経営力の向上にも役立ちます。



事業承継に向けた会社を「磨き上げ」

経営状況・課題を「見える化」して課題が明確になることで、次は、会社の「磨き上げ」が必要です。「磨き上げ」とは、組織・事業などの経営課題を解決し企業の価値を高めていくことです。

 経営者が「5年後10年後、このような会社、地域ではこのようになっていたい」というビジョンを掲げて、事業を磨き上げていく商品やサービスの競争力を高めたり、組織を磨き上げて社内の風通しを良くしたりすることで企業価値を高め、後継者が自ら引き継ぎたいと思えるような魅力的な企業を創り上げていく必要があります。

例えば、事業の磨き上げには、新たな顧客・新たな市場を開拓する、商品・サービスの開発を支える人財を育成するなどがあります。組織の磨き上げには、組織体制を見直し、役員・従業員の役割を明確にする、将来の事業に必要のない資産を処分し形成をスリム化するなどです。



事業承継の専門家に相談

事業承継には、相続・贈与の問題が大きく関係してきます。そのために、事業承継には、顧問税理士・公認会計士・弁護士などの専門家、商工会議所・商工会、金融機関、FP事務所などのアドバイスを受けながら進めていきましょう。

事業承継についての公的支援機関としては、事業承継に関する専門的な相談に対応する「事業引継ぎ支援センター」、事業承継も含めた経営全般の相談応じる「よろず支援拠点」があります。これらの支援機関のアドバイスも参考にしながら、思い立ったら早めの計画、事業承継を始めていきましょう。



<参考資料>

総務省統計局:統計局ホームページ/人口推計 (stat.go.jp)

中小企業庁:中小企業庁:財務サポート「事業承継」 (meti.go.jp)

経済産業省:「事業承継ガイドライン」を改訂しました (METI/経済産業省)

事業承継マニュアル:170410shoukei.pdf (meti.go.jp)

経済産業省:知的資産経営ポータル知的資産経営ポータル (METI/経済産業省)

0件のコメント

Comments


新着記事 New article
人気記事 Popular articles
bottom of page